惑星おいしそう

惑星科学のお話,たまに歴史のお話を徒然なるままに

地学徒がセンター地学を解いてみた

(某誌に掲載した記事に加筆修正したものです)

受験生の皆様,センター試験お疲れさまです。今年も試験日を狙ったかのように寒波がやって来るなんてたまったもんじゃないですね笑
来年以降受験する皆様。センター試験は大変だぞ。頑張ってください。

センター試験と言えばネタが毎年たくさん出てきますね。今年は国語の例のフレーズや,妖怪や,英語の問題が某大ヒット映画を真似ているのでは疑惑などがありました。

さて今回は,センター試験を解いてみました。地学だけです。
他の科目は受験生に勝てる自信がないです。英語ならいけそうだけど大変なのでイヤです。
一応,専攻が惑星科学なので高得点が取れなかったら退学ものですね!(フラグ)気になる結果発表は記事の最後で(すっ飛ばさないで途中も読んで)



とりあえず一通り解いてみた

時間をちゃんと計って解きました。ノー勉で解きました(ここ大事)
ほとんどの問題はスラスラ解けたのですが,地質や気象海洋は普段あまりやっていないので思ったより時間がかかってしまいました。選択問題も両方といて47/60分でした。『「ア」に入れる語として最も適当なものを選べ』問題は,問題文の他の部分も全部読むとヒントがあるので知識を忘れていても正解でき,非常に親切でした。

ていうか全然意識しませんでしたが「地学」って僕らの時代のセンター試験にあった「地学Ⅰ」と違うんですね。基礎が付いている付いていないってややこしいから別の名前にしてほしい。
基礎なし地学になって地学Ⅰよりも試験範囲が増えた分,1つの分野についての問題がサラッとしすぎていた感じがしました。
単に覚えているか否かを問うだけの問題が前後の小問となんの脈絡もなく出てくると,点数調整のための問題かな~と思ったり。



第4問 問3を掘り下げる!

いちゃもんをつける問題や面白い問題がなかったので,自作解説イラストなしで書ける問題を解説します。問題はコチラ→

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(2017本試)

下線部(b)は「オーロラ」と書いてあるだけです。正解は2です。
問題としてはめっちゃ簡単なのですが,選択肢1は意外に思った人も多いのでは?
地球以外の惑星にもオーロラは観測されます。
そもそもオーロラは,正解の2にあるように太陽からやってきた荷電粒子が大気と反応した際に発光する現象です(正確に説明すると,励起された大気粒子のエネルギー準位が元に戻るときの光が見えている)。
だから惑星に大気(と磁気圏)があればオーロラが発生しうるのです。例えば,木星土星で観測されています。

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(NASA)

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(NASA, ESA)

この惑星オーロラですが,なぜか忘れたけど高校生のときにすごい興味がありました。

 

気になる結果発表!

 気になる結果発表です!大事なことなのでもう一度言いますが,ノー勉で解きました。
 結果は83点でした。微妙。
地質年代関係は昔から苦手意識があったのですが,今年の問題は全部正解できました(めっちゃ簡単だった)。
一方で鉱物などの細かいところは忘れてしまっていたので,その失点が大きかったです。
いろいろ忘れてしまっていたことを考えると頑張ったのでは!

 
いつか時間があったら(ない),地学オリンピックの問題も解いてみたいと思います。こちらの問題の方が面白いので記事にするには良さそう。
そんなことより院試のお勉強だ。

次回は「月」の話です。
宇宙兄弟でも月面の話がたくさん出てきますが,月って一体どうやってできたの?とかを解説します。