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惑星おいしそう

惑星科学のお話,たまに歴史のお話を徒然なるままに

なんで惑星っていろいろあるの?

惑星科学

急に寒くなって,セーターとマフラーと手袋を解禁する季節になってしまいました。
寒いのは苦手なので冬を無事に越せるか心配なこうちゃんです。
(初めて自分の名前を出した気がする)

最近はプログラムを組んで遊んでいます。
これから学校にパソコン持ってかない日はないのでは?

雑談はこの辺にして...


前回は,宇宙に漂うガス・ダスト(塵)から
太陽ができて惑星ができるまでを紹介しました。

でも前回までのお話(コチラ)だと,太陽系のすべての惑星を説明できていません!

太陽系には,
A.岩石惑星(水星・金星・地球・火星)
B.巨大ガス惑星木星土星
C.氷惑星天王星海王星
があります。

その名の通り,それぞれ主に岩石,ガス,氷(水とメタンの固体)でできています。
さらに大きさを見てみると内側から順に,→中となっています。
(図は惑星同士の大きさの比を表したものです。惑星同士の距離は正しくありません)

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壁紙 宇宙館 より)


この大きさの違いはどこから来たのかが今回のテーマです。


●「太陽から遠いほど大きい惑星ができるわけ1」
前回,惑星は「原始惑星系円盤」から誕生したと言いました。
この円盤を詳しく見ていくと,1つ目の答えがわかります。

f:id:torakokumakoushiko:20161006110751p:plain
(理科年表より 改変)


前回は全然説明しませんでしたが,円盤は均質な構造をしているわけではありません。
「雪線」というものを境に,内側は「岩石ダスト」,外側は「岩石氷ダスト」でできています。
つまり,円盤の内側には氷がなくて,外側には氷があるということです。
内側は太陽に近い=温度が高い→水は凍らない
外側は太陽から遠い=温度が低い→水は凍る
と考えるとすぐに納得できますね。

太陽系の場合は,この雪線は火星の少し外側の,太陽から2.7AU(天文単位)にあります。

前回,惑星はダストという固体の微粒子が集まって集まって集まってできる,と言いました。
だから単純に考えれば,材料になるダストが多ければ多いほど,最終的に惑星は大きくなりそうです。
雪線の内側には岩石ダストしかないのに対して,外側にはプラスして氷ダストがあるので,
外側の方が惑星の材料が多い,つまり比較的大きな惑星ができやすいのです。


●「太陽から遠いほど大きい惑星ができるわけ2」
円盤を上から眺めてみると,内側の方は円周が短く,外側の方が円周が長いです。
つまり,外側の惑星の方が通り道が長いので,材料がたくさんばらまかれているわけです。
たくさんダストを集められるので大きく成長するというわけ。


●「太陽から遠い惑星ほど大きい惑星ができるわけ3」
惑星が太陽から受ける力を計算することでも,惑星の大きさを理解できます。
(某セミナーでやったものです)
個々の惑星は,太陽から「潮汐力」という力を受けています。
あの,地球の潮の満ち引きに関係する力です。
潮の満ち引きは主には月と地球の間にはたらく潮汐力が原因ですが,今回の潮汐力は,太陽と惑星の間にはたらくものです。

実はこれを計算していくと,太陽からの距離が長い惑星ほど,大きく,そして重くなっても壊れずに形を維持できることがわかります。

さらに,コンピューターでめっちゃ計算すると,惑星同士の距離は太陽から遠ければ遠いところほど長くなるということがわかります。
つまり,水星と金星の距離よりも天王星海王星の距離の方が必然的に長くなるということです。
惑星同士の距離が内側の方が短く,外側の方が長い,というのも太陽系の特徴ですね。


●「外側の方がデカくなれるって言っても,木星土星の方が天王星海王星よりデカいじゃん!嘘つき!」

確かにその通りで,真ん中にある巨大ガス惑星が太陽系の中で一番大きいです。
天王星海王星がそこまで大きくなれなかった理由は主に2つあります。

1.円盤の外側過ぎて,逆にダストが少なかった
「円盤の外側ほどダストの量が多い」と散々言ってきましたが,よく考えれば円盤は無限に広がっているわけではなく,だんだん薄くなって端っこがあるハズです。
なので,天王星海王星のあったところは円盤の外側過ぎて材料が少なかった,というのが1つ目。

2.大きくなるまでに時間が足りなかった
惑星ができる最後の段階では,通り道にあるガスを食べて大きくなると前回説明しました。
ところで,ケプラーの第三法則というものがあります。
ケプラーの第三法則は「太陽から遠い惑星ほど公転周期(太陽の周りを一周する時間)が長い」ことを表しています。

つまり,太陽から遠くにあると公転周期が長い(動きが遅い)ので,通り道にあるガスを食べるのに時間がかかってしまいます。
でもガスは永久に太陽系の中を漂っているわけではなく徐々に太陽系の外に散っていってしまうので,天王星海王星はガスをたくさん食べられなかったというわけです。

 


まとめ
なんで太陽系の惑星が内側から→中になっているかと言うと,

1.雪線の外側には氷ダストもあるので,材料が多い
2.円盤の外側の方が円周が長く,材料が多い
3.太陽から遠い方が,大きくなっても形を維持できる
4.円盤の外側に行き過ぎると,円盤が薄くなって逆に材料が少なくなる
5.円盤の外側に行き過ぎると,材料をたくさん集める時間が足りない


と,ここまで説明してきましたが,このような考え方が本当に正解かどうかは実はわかっていません(今更)。
それだけ惑星をつくるのは複雑で大変なことなのです。

今回はここまでにして,次回は最初の記事(コチラ)で紹介した「変な系外惑星」を作る方法を考えてみます!